アンパンマンことば図鑑で発語は促せる?ST×心理師が伝える「言葉を引き出す」遊び方

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ママさん

アンパンマンことば図鑑って良さそうだけど、言葉増えるの?

パパさん

買ってみたけど一人でカチカチしてるだけ…発語につながる?

  • 「“今”何かしてあげたい」
  • 「言葉の発達を促してあげたい」
  • 「ついつい周りと比べて焦ってしまう」

わかってはいるけど、どうしても比べてしまったり漠然とした今後の不安がつきまとってしまう事がありませんか?

そしてその結果、アンパンマンことば図鑑を検討されている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

確かにことば図鑑は、使い方次第で超優秀な発語トレーナーになってくれます

また反面、使い方によっては「単に音が出る高価なオモチャ」にもなってしまうパターンも…

この記事を書いた人

はるみち

言語聴覚士/
公認心理師

  • 児童発達支援事業所に勤務
  • 臨床経験10年以上
  • 専門は小児言語発達/コミュニケーション支援
  • 親御さんのカウンセリングも行っています

私は療育現場の専門家としてだけでなく、2児の親として公私ともにアンパンマンことば図鑑を使い倒してきました。

この記事を読むことでことば図鑑の落とし穴を回避し、お子さんの「伝えたい」意欲を最大限に引き出す関わり方がわかります。

無駄に高価なおもちゃにせず、大人の“やりとり仕掛け”で楽しみながら学べる最高のパートナーになってもらいましょう。

目次

ST×公認心理師から見たメリット・デメリット

購入前/使用中の方が知っておくべきポイントを、専門職の視点からまとめてみました。

通常のスペック比較やレビューは他サイト等をご参照下さい。

項目すごい点✨気をつけたい点⚠️
学習効果絵✖️音が即一致し、言葉の理解を促す独り遊びばかりだと発語への効果は限定的な場合も
操作性子供の手になじむ太いグリップ。扱いやすい1ページの情報量が多いため、目的のものに注目する難易度が高い
実用性圧倒的な単語数で幅広い興味をカバーする扱いによっては数年で故障することもある(特にペン)
心理面成功体験を積みやすい。自信がつきやすい「正解(音)」を出すことが目的化しがち

\療育の現場でも大活躍/

すごい点・気をつけたい点をもう少し掘り下げてみましょう。

言葉の発達を促す良い点(3つの感覚から期待できるインプットと心理効果)

①視覚×②聴覚×③触覚で
効率よくインプット

イラスト(視覚)をタッチした瞬間に音(聴覚)がなる「同時性」は、モノと言葉を脳内で結びつける最も効率的な仕組み。

太めで握りやすいグリップは子供の小さな手によく馴染み、「触りたい」「動かしたい」という意思を後押しします(触覚)。

この3つの感覚(視覚×聴覚×触覚)をフルに活用して効率的なインプットが期待できます。

心理効果もプラス♪

また最初のページからやる必要は全くなく、興味・関心の高い1ページを選び・見つけることから始められるのも良い点ですね。

自分でページを選び、ペンを使って選ぶ

この“選ぶ”という行為から得られる満足感は、心理学の分野で「自己決定感」「自己選択効果」などと呼ばれるもの。

自分で決めたんだ」という感覚が幸福感や記憶力を高め、学習効果の向上が期待できると言われます。

私たち大人も、させられたモノより自分で選んでしたモノの方がより身についたという経験が少なからずあるはずです。

「好き・気になる」の連鎖を作る

あんまり子供が興味をもたない、例えば「やさい」。

それを大好きなアンパンマンがにっこり微笑みながら手に持っていたらどうでしょうか?

なに?アンパンマン何持ってるの??

と関心を持ちやすくなる事が期待できます。

「子供の世界が広がる=子供のの興味・関心の世界が広がる」ということ。

大好きなキャラクターは、その出発点となるには余りあるパワーを子供たちに与えてくれる存在です。

ここまで素敵な点ばかりを述べましたが、キッチリ気をつけたい点もあります。次項を参照ください。

気をつけたい点

「ひとり遊び」だと効果は限定的な場合も

改めてですが「発語」とは、日本語として意味のある音を出すこと。対して「あ〜」や「う〜」は語ではないので「発声」と言われます。

ひたすらな「ひとり遊び」で最も期待できることは、出すことではなく入れる方(理解)。

もちろん①入力あっての②発語ですが、ひとり遊びでは出力の機会がほぼありません

ママさん

“質問に答えるモード”があったけど?

確かに「答える」は語を発していなくてもペンをさす動作が出た時点で出力と言ってokでしょう。

ですが、特に未就学児で言葉がゆっくりなお子さんが、同モードを使いこなせていたケースは私の経験上ほぼありません。

図鑑が言った言葉を子供が繰り返す「復唱」が独り遊びでも頻回にできていればgoodですが、こちらもハードル高めです。

1ページの情報量が多い

大は小を兼ねる。多い方が良いじゃん

確かにたくさんの項目があることは、それだけ選択肢や興味・関心の幅が広がります。

だからこそ気をつけたい点として「一度に目に入る情報量が多すぎると、注意が定まりにくくなる」こと。

そうすると、もう「ピッピッ」と音を鳴らすことが目的になってしまうリスクが高まります。

タッチペンが故障しやすい?

これは専門職関係ありませんが、よくある症状のようです。

子供が扱う前提で設計されていても、精密機械のため長年の衝撃で蓄積してしまうダメージはあるようです。

我が家のアンパンマンことば図鑑も長女→長男と約6年間使用しておりますが、時々反応が悪くなる事があります。(そんな時は再起動で改善)

修理についてはコチラが参考になると思います。

気をつけたい点をひっくり返せる!?大人の関わり

気をつけたい点としていくつか挙げましたが、大人がちょっとしたコツを意識して関わることで良い点にひっくり返せます。

“やりとり”で一緒に楽しむ時間を作る

100%つきっきりになる必要はありませんが、一緒に楽しむ時間は少しだけでも確保したいところ。

アンパンマンの音声で「どーれだ?」と言われるよりも、親御さんからの「どーれだ?」の方が子供の伝えたい意欲を掻き立ててくれます

伝えたい意欲

  • 他者への意識⤴️
  • 表現・表出したい
  • 目線・指差し・ペンさし・発声(「あー」など)
  • 発語(「パン」「バナナ」など)

こうした出力へ向かう発語への流れの源流になります。

実物などで“理解の幅”を広げてあげる

みなさんは☝️を見て「りんご」と思われたでしょうか?

アンパンマンことば図鑑は、そこに描かれている「絵=イメージ」と「りんご」という“音”を脳内で結んでくれることに特化しています。

それだけでもすごいんですが、ここでも大人が少し関わる事で経験値を大きく押し上げる事が可能です。

実際に私が療育現場で行っている例を一つ挙げるとしたら「本物のりんごを見せてあげる」こと。

本物を見せたり、触ってもらったりしながら

“おんなじ”どこかな。図鑑で探してみて?

こう伝えてあげるとやりとりも発生した上で平面的な「絵」以上の情報が入り、頭の中で新しい引き出しが期待できます※1。

見せる題材はオモチャでも絵本の絵でも、なんでもok

ご家庭でいつもいつもやってあげる必要はありません。親御さんに無理のない範囲で一緒に遊んでみましょう。

情報を絞ってあげる

先にも挙げましたが、一度に目に入る情報が多すぎると注意が定まらないリスクが上昇します。

大人でも選択肢が沢山ありすぎると迷ってしまうし、目が滑って上手く目的のものを見つけられないことがありますよね。

アンパンマンことば図鑑も同様に情報を限定してあげると見つけやすくなり、成功体験を積み上げやすくなることにも繋がります。

私が療育現場でよく行う方法は以下⬇️

視覚情報を限定してあげる方法
  • 指で丸囲いしながら「このへん」と伝える
  • ↑で難しい場合は中抜きの輪っかを被せて子供の検索エリアを限定
  • 水性マーカーで囲う(後でサッと消せるけど結構めんどい)
  • 画用紙などで“見なくて良いエリアをマスキング”して検索エリアから遮断する

難易度を調整してあげることは“甘やかし”ではありません

その子にとっての段差が大きそうなら、そっとステップを置いてあげる感覚で調整してあげましょう。

成功体験から子供は「もっと伝えたい」気持ちを着実に育んでくれます。

そしてその気持ちが発語へのステップを一歩ずつ登っていく最強のエネルギーになるのです。

\最強の助っ人:発語パートナーに/

まとめ:アンパンマンことば図鑑は「親子の笑顔」に貢献してくれる強力なサポーター

気になる点をひっくり返すポイントは「やりとりや大人の関わり」という事がお分かり頂けたかと思います。

ただここで注意したいのは、親御さんが「上手にやりとりしなきゃ💦」と頑張りすぎてしまうこと

めっちゃ頑張ることよりも、ママやパパの心が安定していることの方がお子さんの発達を支える上での大切な基盤となるからです。

一人あそびが全面的にダメなわけでは決してありません。子供が一人で遊んでくれる20分が、後の高密度な親子やりとり(5分)を生み出してくれるはずです。

独りで抱え込まずプロでもことば図鑑やキャラクターでも、頼れるところは頼っていきましょう✨

そして今後も無理なく、お子さんの発達に関わっていきたいところですね。

次に読むなら

言葉を引き出す年齢別絵本シリーズ

言葉を広げる関わり方の基本はこちら

著者写真

はるみち(言語聴覚士/公認心理師)

【経歴】MRとして製薬会社に10年勤務し30歳過ぎでST養成校へ。
現在は臨床で言語聴覚士として10年以上の経験を持つ。令和4年に公認心理師を取得。
【専門】小児の言語発達とコミュニケーション支援。

→ 詳しいプロフィールはこちら


※1ピアジェの発達理論からシェマ(認知の枠組み)の同化・調節を行うこと

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